お米のふるさと便り 3巻1号 (通巻25号)
2010年10月25日 編集人:松尾真

 今号のTOPIC
* 畦ごはんが美味しーい
* 最近のお米動向に思う
* こんな”むらたび”を企画しています
* 着々と進むラフティング構想
* お餅とお歳暮セット

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●畦ごはんが美味しーい●



皆さまお待ちかねの新米をお届けします。
夏の猛暑で作柄に大きな影響が出ていると新聞等で報じられている今年のお米ですが、青倉米はおかげさまでほぼ順調な収穫となりました。

今回の写真は稲刈り大会(9月26日)終了後の畦ごはん会の食事風景です。「ビア&バーベキュー」と銘打っていたのですが、ビール、焼肉の津南ポークが美味しかったのはもちろんですが、中でも一番人気があったのが畦にお釜を持ちこんで炊き上げた新米。高橋真太郎さんのお家の新米をご提供いただきました。稲刈りで汗を流した後の畦での食事は最高。来春から、畦ごはんパーティーを“むらたび”の企画にしようかと考えています。

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●最近のお米動向に思う●


●下落する生産者米価
新聞の報道によれば、全国各地でこの秋収穫の米の生産者価格が大幅に下落しています。
ブランド力があるといわれる魚沼産コシヒカリで昨年の1俵(60kg)1万8700円が1万6500円に下落。秋田県では「あきたこまち」が昨年の1万2300円より3300円安い9千円にまで下落したとのこと。こんな値段ではとても生産費も賄えなません。10月18日付朝日新聞3面の特集記事では、「今年は出稼ぎに行くことになるかも」という農家の声が伝えられています。

●お米の品質とは?

朝日新聞10月18日号の1面TOPの見出しは「米主産地14県 品質低下」というものです。そして、3面特集記事の冒頭では「夏の猛暑による品質低下とコメ余りに伴う価格下落に見舞われた」と書かれています。
ここに出てくる「品質」とは何でしょうか? 

記事を引用すると、「農産物検査法にもとづき民間の検査機関が地域ごとに玄米を検査して等級付けする」コメの等級のこと。「水分量や形など一定の基準を満たし、十分に成熟した粒が70%以上なら『1等』、60%以上は『2等』、45%以上は『3等』、基準を満たさない米は『規格外』となる」というものです。実際の方法は、検査資格を有した人がそれぞれのコメ袋からサンプルとするお米を抜き出して、目視で判定します。要は整粒の具合を形、見た目で判断するわけです。

たしかに整粒の具合が味にも影響する面はありますが、同記事には「暑さで白濁したり粒が細ったりして等級を下げることが多いが、味にはほとんど影響しないという」とも書かれています。しかし、この等級付けで価格が大きく下がるのです。
お米が不足し、お米の保管方法がまだ十分に発達していなかった時代にはくず米と呼ばれるものがかなり混じっているなどのことがあったことから、上記の検査方法に意味がある時期がたしかにあったようです。しかし、実際にご飯として炊き、食べて味を確かめることもせずに、見た目だけで「品質」を決めるというのはおかしいと思います。

●市販のお米はどういうものか?


炊き上がった新米(背景は青倉の棚田) 

青倉米の直売を始めた頃、首都圏の人から「おたくの米は青倉米コシヒカリが何%ですか?」と尋ねられたことがあります。当方は尋ねられていることの意味が分からず、「えっ、どういうことですか?」と逆にお聞きしました。すると、「お米屋さんで■■産コシヒカリ100%と表示されている場合、■■産コシヒカリが70%入っているというのが常識だ」と言われ、びっくりしました。

私たちの手元には青倉でつくったコシヒカリのお米しかなく、何かを混ぜることなど不可能で、「100%」以外ありえません。
しかし、先の朝日新聞によれば、「集荷業者から買った卸売業者は1、2等米を混ぜた後に質の悪いコメを除き、精米して個売りに卸す」、また、量販店では「卸売業者に2等米を多く混ぜて精米してもらい、さらに大幅に値引きして特売することもある」とのこと。


●作り手と食べ手が手をつなぐ

作り手と食べ手が一緒に稲刈り

お米の産地と消費者が地理的に遠く離れている現実の中では、中間に流通業者が入ることは不可避のことといえますが、それにしても、「作り手」と「食べ手」の間でおコメが化けてしまっているということではないでしょうか。

青倉(栄村)のお百姓さんは山間(やまあい)の土地の困難な条件の下で、丹精込めてお米づくりに励んでいます。また、青倉米を購入して下さっている皆さまは一般の米価よりも高いお金をお支払い下さり、大事にお米を食べて下さっています。

この作り手と食べ手のつながりが私たちの主食のお米を守り、育てる力になっていると強く感じています。直売システムの維持のために、先般、この「便り」で「新しく契約される方には少しお値段を上げさせていただきたい」とお伝えしたところ、既契約者の方から「私も値段を上げていただいて結構ですよ」という有難いお申し出をいただきました。もちろん、既契約者の方々には従来通りの価格をいただくことにしていますが、作り手と食べ手の絆をいっそう強めていくことが直売5年目を迎えていま、いちばん大事なことだと思う昨今です。


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●こんな”むらたび”を企画しています●

私たち栄村ネットワークがいま力を入れているのが“むらたび”。
お米の直売と並んで、村づくりの鍵を握るものと位置づけています。

「山村再生プラン」の助成金もいただき、講師をお招きしての研修会なども積み重ねています。10月12、13日には福岡から「九州ムラたび応援団」団長で季刊誌『九州のムラへ行こう』編集長の養父信夫さんに栄村までお越しいただき、村内を見ていただくと共に、九州各地のムラたびの実例の紹介など、いろんなお知恵をいただきました。

また、18、19日には「山村再生プラン」事務局と選考委員の方の視察を受けました。(養父さんとご一緒した12日の秋山郷行きではクマとのニアミスというおまけ付きでした)


●まずは“冬のむらたび”から
いま、企画作業を進めているのは来年2月に実施する“冬のむらたび”の企画です。まだ最終確定したものではありませんが、現在の企画案をご覧ください。

**********「深雪のむらを楽しむ」(1泊2日型)**********


信州・栄村は豪雪のむら。過去最高積雪記録は7m85cm。平年でも2〜3mの積雪がある。

積雪7m85cm記念の標柱
この豪雪のむらで、思いっきり雪と戯れる、銀世界の美しい風景をじっくり見る、雪国の暮らしと技をたっぷり体験する、そして雪の山里ならではの食を堪能する。そんな手づくりのたびはいかがでしょうか。

都会のストレスから解放されて、心と体がリフレッシュします。


【1日目】

・越後湯沢駅から十二峠を越えて、真っ白な異世界へ

・雪の集落を歩く(小滝集落)  
 …農家でお昼を兼ねたお茶のみをします

・つぐら編み体験 または あんぼ作り体験 

   名人につぐら編みを教わる
  
   雪に埋もれるつぐら名人の家
 
   あんぼを作ってみる
 
・温泉入浴

・雪国の冬のごっつぉ



【2日目】

・夜明け前の除雪作業を見る (早朝オプション) 
 希望者のみ。時間は午前4時ないし5時頃

  
  タイヤドーザーとロータリー車による除雪作業


・雪山トレッキング または 雪景色めぐり または 雪掘り体験
 ※“冬のむらたび”は3回予定していますが、各回、
    この3つのいずれかをメインとします

   
  
   貝立山に登る       

  
   晴れ渡った日の雪景色

  
   雪掘り体験
 
  
   千曲川の雪景色       

  
   雪山トレッキングで上越国境の雪山を見る
 
  
   茅葺き民家にマスミばあちゃんを訪ねる    

 
  雪に覆われる茅葺き民家



・温泉入浴

・道の駅でお買いもの




【2日目の午後】 (2泊3日型の場合)

・秋山へ移動
(宿泊地は小赤沢の民宿)

【3日目】

・雄大な鳥甲山の雪姿を見る

 
 鳥甲山 

・かんじきで雪中を歩く

・雪景色の中の露天風呂を楽しむ
  午後2時頃に秋山を出発、帰路へ



●アイディア・ご意見をお寄せください

いかがでしょうか。
栄村の“むららしい暮らし”を五感で体験していただくというのが“むらたび”のコンセプトです。ですから、冬はなんといっても《雪》がメインだと考えています。雪の飯山線のローカル列車の旅というのも、是非、取り入れたいと考え、いま、JRと話し合いを始めています。

「こんな企画があると面白いな」というアイディア、ご意見がありましたら、是非、ご教示ください。



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●着々と進むラフティング構想●

先月号で西大滝ダムの放流量の問題−ラフティング構想についてお伝えしましたが、10月16、17日に再び千曲川でのラフティング体験を行いました。これが驚いたことに信濃毎日新聞の10月17日1面に報道されました。その記事をご紹介します。

 ※画像クリックで拡大

 



 
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●お餅とお歳暮セット●

年の暮が近づいてきました。
恒例のお餅について早くお知らせしなければならないのですが、この「便り」には間に合いませんでした。近日中に別途、お手紙やメールでお知らせいたします。

また、併せて、新しい試みとして、お米、お餅、トマトジュース、トマトケチャップなどのお歳暮セットのご提案もしたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。


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